世界最大の奇書『ヴォイニッチ手稿』の謎!最新技術でついに解明か!?

ヴォイニッチ手稿とは、世界で最も有名な解読不能の古文書の一つです。

1912年に発見されて以来、数多くの天才たちが

解読に挑戦してきましたが、100年以上経った今でも

未だ解明されていません。

 

大きさは縦24cm×横16cm×厚さ5cm、

240ページからなる本で、

文章はすべて、謎の未解読文字で書かれています。

 

その書体は丸の形が多用された独特なもので、

一行に25~30ほどの文字数で左から右へ書かれています。

 

ほぼ全てのページには、鮮やかな色を使って

人や植物、天体などの美しい挿絵が大きく描かれています。

 

これらが解読のヒントになるかと思いきや、

描かれている113の絵のうち、現実に存在するのはたった16のみ

神秘的な未知の植物たちは、私たちにその本の秘密を教えてはくれません。

 

まるで隠された謎を謎のままにと、守るかのように…

 

ヴォイニッチ手稿は、

誰が何のために書いたものか、判明していません

 

厳重に暗号で固めたその本に、

一体どんな秘密が閉じ込められているのでしょう?

 

こんにちは、えむちゃんです。

今回は世界最大の奇書、ヴォイニッチ手稿の謎についてご紹介します。

 

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ヴォイニッチ手稿発見の歴史

ヴォイニッチ手稿というその名前は、

発見者ウィルフリッド・ヴォイニッチに由来しています。

 

1912年、古書のコレクターだったヴォイニッチは、

イタリア・ローマ近郊のモンドラゴーネ寺院の書庫で、

この謎の古文書を発見します。

 

彼は本を購入し、故郷のアメリカへと持ち帰りました。

現在は、アメリカ・イェール大学の

バイネッケ・レア・ブック&マヌスクリップト図書館に保管されています。

 

しかし、過去の記録をたどると、

ヴォイニッチが見つけるよりも遥か前、

本は別の人により既に発見されていました。

 

遡ること400年。

歴史の記録に初めて登場するのは、1528年のことです。

 

当時のローマ皇帝、ルドルフ2世が、一体どこから仕入れたのか、

約1000万円という大金をはたいて、ヴォイニッチ手稿を購入しています。

 

その後、ヴォイニッチ手稿はローマの国を出て

プラハの錬金術師ゲオルク・バレシュへ、

そして彼の友人ヤン・マレク・マルチへと渡されてゆき、

持ち主を転々としました。

 

最後に記録が残されているのは、1666年。

本はイエズス会の司祭兼、学者でもある

アタナシウス・キルヒャーという人物に寄贈され、

その後、ヴォイニッチ手稿の所在は歴史の記録から消えてしまいます。

 

そして、254年という長い時を経て

本はヴォイニッチにより再度見つけられ、

その存在が世に知れ渡ることとなったのです。

 

ヴォイニッチ手稿はいつ頃作られたか?

400年前に生きたローマ皇帝を魅了したヴォイニッチ手稿。

この本は一体、いつ頃作られた物なのでしょう。

 

その年代を特定するために、2011年、

アメリカのアリゾナ大学が調査を行いました。

 

動植物の遺骸から年代を測定する

放射性炭素年代測定という方法を使い、

本に使用されている羊皮紙を分析した結果、

初めてローマ皇帝が本を手にしたその100年前、

1404年〜1438年に作られたものだと分かったのです。

 

さらに、羊皮紙が作られた時期が

執筆時期と異なる可能性を考え、

本に使用されているインクを調べたところ、

それが14世紀頃のルネサンス時代に流通していたインク

一致することが判明しました。

 

謎が深まるヴォイニッチ手稿

本の制作されたおおよその時期は推定できました。

しかし、それによりまた新たな謎が浮かび上がってきました。

 

描かれた挿絵に、不可思議なものがあるのです。

 

本に描かれている挿絵は、

大まかに6つのジャンルに分類されています。

 

草本、天文、宇宙、生物学、薬学、処方

 

銀河や青雲などの天体図や、女性の絵などありますが、

ほとんどは植物画で、全体の7割を占めています。

 

冒頭でも触れたように、描かれている113種類の植物のうち、

現実に存在するのはたった16種類のみです。

 

中には、顕微鏡を使わなければわからない

細かな断面図も描かれており、

未知の植物をまるで実際に見たかのように

説明しています。

 

しかしここで、矛盾が生まれます。

そもそも顕微鏡が、あるはずがないのです。

 

顕微鏡が初めて発明されたのは、1590年。

そしてヴォイニッチ手稿が初めて発見されたのは、

それより前の1528年のことでした。

 

一体どのようにして、植物の構造を知ったのでしょう。

このミステリーのいきさつを、我々は知る由もありません。

 

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謎の解読に迫る!?二つの研究結果!

次に、未解読文字についての現時点での研究結果をご紹介します。

 

ほぼ全てのページに、非常に丁寧に書かれている文字を

言語学の統計的手法を用いて分析した結果、

決してデタラメで書かれたものではなく、

自然言語もしくは人工言語のように

意味を持った文章である可能性が非常に高い

ということが分かっています。

 

しかし、これまでに世界中の天才たちが

解読に挑戦してきましたが、依然、解明されていません。

 

挑戦者のうちの一人、世紀の天才と呼ばれた男、アラン・チューリング。

彼はドイツの暗号機エニグマを解読し、人工知能の概念を世に知らしめました。

 

そんな人物ですら、ヴォイニッチ手稿の謎の前には敗れてしまいます。

 

ところが近年、最新の技術を用いて

解読に近づくいくつかの仮説が発表されているのです。

 

解読① 古代ヘブライ語説

カナダ・アルバータ大学の科学者グレッグ・コンドラック博士。

彼は人工知能を用いて解読に臨みました。

 

解読の鍵は“元となった言語の特定”にあると考えた博士は、

最初に国連世界人権宣言を380種類の言語に翻訳しました。

 

さらに、複雑な統計手法とアルゴリズムを組み合わせると、

97%の精度で正しい言語を特定することができるようになります。

 

このようにしてヴォイニッチ手稿の最初の10ページを解析した結果、

その言語はヘブライ語の可能性があると推定されたのです。

 

次に、未解読文字を分析したところ、

各単語は文字が並び替えられており、

さらに母音も省略されているという法則を発見しました。

 

そしてその法則を適用した結果、

文字列のなんと80%がヘブライ語の単語と一致したというのです。

 

残りの20%はというと、ヘブライ語には全く当てはまらず、

複数の言語が使用されている可能性も見出されました。

 

研究当時、博士の周辺にはヘブライ語を理解する人がおらず、

一先ずGoogle翻訳にかけたところ、

本の冒頭の文章はこのように訳されました。

 

彼女は、聖職者と家長、私、そして人々に進言した・・・

 

また、植物の描かれたページを訳したところ、

空気」「」「」「農家」などの単語も解読されました。

 

しかし、翻訳には限界がありました。

なぜなら、現代のヘブライ語というのは中世当時のヘブライ語とは異なるためです。

 

ヘブライ語とは、古代ヘブライ人が口語として用いていた言語であり、

文字として残らないため、一度消滅しています。

現在イスラエルで使用されている現代ヘブライ語というのは

ユダヤ人により近代ヨーロッパで復興された言語であり、

その内容は異なっているのです。

 

この研究は解読までには至らなかったものの、

大きな進展として、学術誌に掲載されました。

 

解読② ロマンス祖語説

イギリス・ブリストル大学の言語学者ジェラルド・チェシャー教授は

世界中を驚かせる衝撃的な学説を発表しました。

 

なんと、たった2週間で解読に成功したというのです。

 

彼の研究論文によれば、

ヴォイニッチ手稿に用いられている言語は

ロマンス祖語」とのこと。

 

ロマンス祖語とは、

フランス語やイタリア語、スペイン語、ポルトガル語の

基礎となった言語のことです。

 

とはいえ、既に消滅した言語であり、現在はほとんど残っていません

ヘブライ語同様、話し言葉であったため、文字としての記録がないのです。

 

本の解読にあたり、

彼はまず、未解読文字がアルファベットに類似する文字と、

そうでない文字が組み合わさっている点に注目しました。

 

また、いくつかの文字に見られる句読点やアクセントを示す記号にも

ヒントを見出しました。

 

そして、どれも小文字であるなどの特徴から、

それらがロマンス祖語によって書かれていると推定しました。

 

文字がわかった後は、すぐに解読が進みました。

 

浴槽で出産の苦しみに耐える女性の絵の周りには

うるさい」「滑りやすい」「行儀がいい」などの形容詞が並び、

また、火山の描かれたページには、噴火により出現した島を

説明する文章が書かれていると分析しています。

 

さらにチェシャー教授は解読だけでなく、本の制作背景まで推察します。

 

その主張によると、現在のスペインに存在した王国アラゴンの王妃、

マリア・デ・カスティーリャのために作られた参考書であるとのことでした。

 

しかし、この学説が発表されると、

アメリカ中世学会が「ロマンス祖語説はあり得ない」と完全に可能性を否定します。

そして批判を受け、論文が掲載されていた

ブリストル大学のウェブサイトから削除されてしまいます。

 

このように、さまざまな手段を使い世界中で研究がなされても、

未だ解読までには至っていないのです。

 

100年以上の間、誰にも解くことができなかった、奇書『ヴォイニッチ手稿』。

その謎が解ける日は来るのでしょうか?

 

最後に、この本は

一部のページが少なくとも28枚、欠落していることが分かっています。

 

ローマ皇帝が大金を払って手に入れた、美しい本。

なぜ欠損してしまったのか?

 

もしかすると、消えてしまったそのページに

何か重要なことが書かれていたのかもしれません。

 

いかがでしたか?

えむチャンネルでは、世界に存在する不思議な現象、伝説、神話をご紹介します!

ぜひ高評価とチャンネル登録をよろしくお願いします。

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