実在したタイムトラベラーたち!?謎に包まれた4つの事件
タイムトラベル。
それは、いつの時代も人々を惹きつけてやまないミステリアスな現象です。
意図的に、あるいは偶発的に、時を越えた人物たちの伝説の数々。
タイムトラベラーは、案外、あなたの近くに潜んでいるかもしれません。
こんにちは。えむちゃんです。
今回は、タイムトラベルを経験した人々の奇妙な4つの事例についてご紹介します。
サンジェルマン伯爵
18世紀ヨーロッパに実在したと言われる
“サンジェルマン伯爵”。
彼の持つ肩書は、非常にミステリアスです。
“錬金術師”、“不老不死”、“タイムトラベラー”・・・
数多く残された伝説は、
現在もなお、世界中で語られています。
サンジェルマン伯爵は、高い教養と莫大な富を持ち、音楽や絵画、錬金術に精通した人物でした。
さらには語学も堪能で、彼が自在に操ったとされる言語は、難解なラテン語やサンスクリット語に始まり、ギリシャ語、アラビア語、中国語、スペイン語やドイツ語、イタリア語と、他にも複数あったと言われています。
彼の出自ははっきりとしていませんが、その存在が表舞台に登場するようになったのは、1758年以降のことでした。
当時67歳だった彼のその容姿は、40代手前にしか見えなかったと言い、実際の年齢が正しかったのかどうかもわかっていません。
ほかにも、彼に関する不思議な証言は、いくつも記録されています。
フランスの作曲家ジャン=フィリップ・ラモーは、
「人生で何度かサンジェルマン伯爵にあったことがあるが、数十年経っても、初めて会った時と容姿が変わらなかった」
と記しており、
また、哲学者ヴォルテールが、1769年4月15日にプロイセン王フリードリヒ2世に宛てた書簡では、
「サンジェルマン伯爵は決して死ぬことがなく、 全てを知っている人物」
だと伝えています。
また、本人の口からは、
・イエス・キリストによる最初の奇跡
・水をワインに変えたという“カナの婚礼”
・メソポタミアの古代都市バビロンの様子
・古代ギリシャの英雄アレキサンダー大王とともに過ごした体験
などを実際に目の前で見てきたように語り、その証拠となる公式の文書なども持っていたと言われています。
サンジェルマン伯爵の没年は1784年。
93歳で亡くなったとされていますが、その後も彼の目撃情報は後を絶たず、時を超え、今もどこかで生きていると噂されています。
ルドルフ・フェンツの伝説
まことしやかに囁かれる、ルドルフ・フェンツの伝説。
舞台は1950年6月のニューヨーク。
夜中の23時頃、多くの車が行き交うタイムズ・スクエアの交差点に一人の奇妙な男が現れました。
推定年齢、30歳前後。
緑の帽子と重厚なコートに身を包み、まるで19世紀後半のような異様な格好をしていました。
男は交差点上でパニックに陥ったように慌てて走り出すと、そこへ運悪く走ってきたタクシーにはねられ、即死してしまいます。
病院に運ばれた男の身元を確認するために
彼の所持品を調べると、ある不自然なものが見つかります。
男の財布の中に、古い時代の5セント硬貨が入っていたのです。
奇妙な点は、その硬貨が、まるで昨日つくられたかのような綺麗な状態であったこと。
経年劣化の様子が全く見られなかったのです。
硬貨だけでなく、紙幣もすべて、財布の中身は古い時代の物ばかりでした。
財布の中には名刺も入っていました。
それによると、男の名前は「ルドルフ・フェンツ」。
名刺に記載された住所も、実在する場所でした。
ところが、これだけ情報が判明しているにもかかわらず、身元調査は難航します。
男の住所を訪れても、その周辺に彼の名前を知る人が誰一人いないのです。
そこで今度は、名前を手がかりにした捜索が開始されました。
すると、古い電話帳に1件、関連するものが見つかります。
1939年の古い電話帳に記録された
「ルドルフ・フェンツ・ジュニア」という名前。
電話に出たのは、“ルドルフ・フェンツ”の息子の未亡人を名乗る女性でした。
そして、彼女の口から、驚くべき証言が飛び出します。
彼女の義父にあたるルドルフ・フェンツは、74年前の1876年、「タバコを吸ってくる」と言い残して外へ出たまま、行方不明となっている。
当時、家族によって捜索願も出されていた、と。
この信じ難い話を、警察は熱心に聞きました。
なぜなら、男が所持していた手紙にも、
彼女の証言と合致する、まさしく1876年の消印が押されていたからです。
証言を元に、警察が74年前の行方不明者リストを調べると、そこには確かに“ルドルフ・フェンツ”の名前がありました。
彼が消息を立った当時の年齢は29歳。
「行方不明時は帽子と黒いコートを着ていた」との記録もありました。
これは、まさにタイムズ・スクエアで事故を起こした彼の容姿そのものです。
その後、タイムズ・スクエアで死亡した男性の写真を見た未亡人の女性は、「彼こそがルドルフ・フェンツである」と証言します。
これらの事件が本当の出来事であれば、当時29歳だったルドルフ・フェンツは、歳を取らないまま、74年後の世界にタイムトラベルしたということになります。
後にこの伝説の出どころについて調査が行われると、どうやら事件の翌年の1951年に出版された作家ジャック・フィニイのSF短編小説に類似した話があることがわかりました。
しかし、1980年代になると、この小説は実際の事件を元にしているという噂が急激に広まります。
この伝説はフィクションか?
それとも実話なのか?
その答えは謎に包まれています。
アンドリュー・カールシンの事件
2003年、ある一人の男が逮捕されました。
男の名前は、アンドリュー・カールシン。
彼は株式投資で800ドル、日本円で約10万円を元手に、なんとたった2週間のうちに
3億5000万ドル、約420億円以上にまで増やしたというのです。
さらに信じ難いことには、126回の全ての取引に成功したと・・・
当時は株価が乱高下していた時代。
相場を読むのが非常に難しく、プロの投資家であっても多くの損失を出していました。
そんな中でのカールシンの成績は、明らかに不審です。
FBIはインサイダー取引の疑いで拘束しました。
ところが、そこで彼は奇妙なことを告白します。
「私は2256年の未来からやってきた。だから株の値動きを知っていたのだ」と・・・
カールシンは続けて、後に起こるイラク戦争についてやテロの首謀者の居場所などを語り始めます。
しかし、FBIはそれをまともに取り合わず、また、米国証券取引委員会(SEC)も、インサイダー取引であるとして報告をまとめました。
逮捕されたカールシンの資産は凍結され、収容されることとなります。
ところが、収容からほどなくして、匿名の人物が彼の保釈金を支払い、彼は釈放されました。
そしてその後、カールシンは忽然と姿を消したのです。
実際のところ、この奇妙な事件が取り上げられたのは「ウィークリー・ワールド・ニュース」と呼ばれる週刊誌で、これはフィクションを多く扱う大衆紙です。
そのため、この事件の真偽は、定かではありません。
それでも、もし真実であるならば、世界のどこかしらには、こっそりと影に隠れて上手に富を築いているタイムトラベラーもいるのかもしれません。
ジョン・タイター
2000年11月。
アメリカのインターネット掲示板に、ジョン・タイターと名乗る人物による奇妙な書き込みが発見されました。
彼は、2036年の地球からやってきたタイムトラベラーだと自称したのです。
書き込みを見た人々は、「どうせイタズラだろう」と、タイターの発言に耳を傾けませんでした。
しかし、投稿が続くうちに、彼の言葉は次第に真実味を増していきました。
彼は、タイムマシーンの原理や近未来に起こる出来事、未来の様子などを詳細に書き込んだのです。
タイターの投稿は世界中を騒がせました。
ところが、最初の書き込みから約4ヶ月後の2001年3月。
突然、掲示板に「予定の任務は完了した」と投稿したきり、彼は消息を断ちました。
2003年には、タイターの発言をまとめた書籍が出版され、その中には彼の母親を名乗る人物からの手紙や、彼の残した資料などが掲載されました。
タイターが見た未来の出来事は、現在のところ、起こっていません。
しかし、彼がやってきた元の世界とこの世界ではそもそもズレがあり、また、彼が掲示板に書き込みをしたことで、そのズレが大きく広がった可能性がある、と言われています。
タイムトラベルにまつわる数々の伝説。
いつかの未来で、これらの伝説の答え合わせができる時代はくるのでしょうか?
さて、ジョン・タイターの事例のように、インターネットは時として私たちを奇妙な世界へと繋げることがあります。
未だ解明されていない、インターネット史上最大のミステリー“cicada3301”の謎も、その一つ。
掲示板に投稿された謎の集団「3301」からの挑戦状。
たった一枚の画像から始まった謎解きゲームは、やがて、世界中の人々と現実世界を巻き込んだ壮大な試験へと発展します。
全ての謎を解いたその先には、一体何が待っているのでしょうか?
そのお話は、こちらの記事でご紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!
→ 『誰にも解けなかった謎!?インターネット最大のミステリー『CICADA3301』前編』