NASAが発見した!限りなく地球に似た惑星5選!
美しく青く光る星、地球。
地表に覆われた海から生き物が誕生し、
やがて生まれた人類は
地上に文明を築き暮らすようになりました。
しかし、この母なる星も、
遠い未来には寿命が尽きる。
いえ、もしかしたら寿命よりも早く、
何かしらの外的要因によって
私たちは地球にいられなくなるかも分かりません。
その時、人類は
星間移住を決行することでしょう。
いつか来る運命のその日のために、
世界は「第二の地球」を探し求めるのです。
こんにちは。えむちゃんです。
今回は、NASAが発見した
限りなく地球に類似する5つの惑星をご紹介します。
地球に限りなく似た惑星とは?
地球に限りなく似た惑星とは
具体的にどういったものでしょう。
地球が太陽の周りを公転するように
ある恒星の周りを
地球と同じような軌道で回っていること。
これについては、一致する惑星は多いでしょう。
ただし、地球のように
生命体が存在する可能性という点で、
対象となる惑星は一気に狭まります。
私たち人類のように、
文明を持つ知的生命体は
いくつもの奇跡的な条件を満たして
初めて誕生することが可能となります。
その条件とは、
別の記事で詳しくご紹介していますので
ここでは省略させていただきますが、
簡単に例を挙げると
対象となる惑星が、星の表面に
液体の水が存在することのできる領域
ハビタブルゾーンの中に存在していること
岩石や金属などから構成される
岩石惑星であること
太陽のように、惑星の中心に位置する
恒星の活動が比較的おとなしいこと
などが挙げられます。
アメリカ航空宇宙局NASAをはじめとする
世界の研究機関は、近年、
それらの条件を上手く満たし、
私たち人類が遠い未来に
移住できる可能性のある惑星を
次々と発見しています。
今回は中でも、
特に地球との類似性を謳われ
比較的地球から距離の離れていない
5つの惑星を見ていきましょう。
限りなく地球に似た惑星5選
TRAPPIST-1d
地球からみずがめ座の方向に
およそ40.5光年。
極めて小さく、極めて低温の星
TRAPPIST-1(トラピスト1)は、
惑星の中心、太陽系で言うところの
太陽にあたる恒星です。
2015年、ベルギーの研究チームが
TRAPPIST 望遠鏡を用いて観測を行い
発見されたことから、
TRAPPIST-1と名付けられました。
またTRAPPIST-1の周りを公転する惑星は
当初3つ発見され、
惑星は基本的に発見された順で
小文字のアルファベットが振り分けられるため、
例によって、恒星に近い内側から
TRAPPIST-1b、c、dという名称が与えられました。
このうちのひとつ、
2016年に発見された惑星TRAPPIST-1dは
生命誕生の条件の一つ、
恒星TRAPPIST-1のハビタブルゾーン内に
位置している可能性が高く、
地球と非常に類似していると言われています。
TRAPPIST-1dを地球と比較すると、
その半径は地球の0.784倍、
質量は約0.297倍と非常に小さく、
密度は0.616倍、
表面の重力の強さは0.483倍と言われています。
恒星TRAPPIST-1からの距離は
約333万kmにとどまり、
これは太陽系に置き換えれば
太陽と、太陽に最も近い水星との距離の
18分の1ほどしかありません。
しかし、恒星自体が
非常に小さく低温であるため、
受ける熱やエネルギーは
それほど大きくはなく、
表面温度は9度ほどと推測され、
生命が十分活動可能な環境と言えるでしょう。
TRAPPIST-1e
その後も恒星TRAPPIST-1の惑星は
続いて見つかり、
当初の3惑星と合わせて合計7つあることが判明します。
TRAPPIST-1b、c、d、
そして新たに加わった、e、f、g、h。
このうち、TRAPPIST-1eも
地球と類似性が高いとされています。
質量は地球の0.24倍〜0.62倍、
重力は0.74倍、
特に大きさにおいては
半径が地球の0.918倍と非常に数字が近いです。
TRAPPIST-1eの恒星との距離は
約421万km。
これは太陽・水星間の
13分の1ほどの距離ですが、
TRAPPIST-1dと同様、
ハビタブルゾーン内にあり、
地球と同じような気温と考えられています。
ただ一方で、条件によっては、
惑星の表面温度が
-22度ほどになるともされ、
その場合、生命の誕生に必要な液体の水が
凍ってしまっていると推測されています。
ティーガーデンb
ところ変わって、また別の惑星系。
太陽からわずか12.5光年の距離にある
暗く静かな恒星、ティーガーデン星。
米国の天文物理学者ティーガーデン氏と
その研究チームによって
2003年に発見された
太陽のたった9%ほどの質量しかない、小さな星です。
時が経ち2019年、国際研究チームは
このティーガーデン星の周りに
地球と同じサイズの惑星が2つ存在し、
さらにはそれら2つの惑星、
ティーガーデンb・cは
ハビタブルゾーン内にあると推察される
と発表しました。
一般的に、ティーガーデン星のような
低質量な恒星は、活動が激しく
フレアと呼ばれる爆発現象を
頻繁に起こすものが多いとされています。
フレアが起こると、
生命にとって有害なガンマ線やX線などが
大量に放出されるため、
たとえハビタブルゾーンに位置する
惑星であっても、生命は致命的なダメージを受ける可能性が高いのです。
対して、ティーガーデン星はおとなしく、
フレアがほとんど観測されないため
その周りを公転する二つの惑星は
生命が誕生するにはより安全と言われています。
さらには、いずれの惑星も
濃い大気が存在する可能性が高く、
大気は液体の水を維持する条件の一つとして非常に重要となります。
特に、内側を公転するティーガーデンbは
地球の質量の1.05倍程と同程度であり、
質量によって発生する重力は、
星の表面に水を維持することができるため
惑星に海が存在している可能性が高い
と考えられています。
TOI-700d
地球からかじき座の方向に
およそ100光年離れた恒星
TOI-700(ティーオーアイ700)。
太陽の40%の質量、
50%程度の温度があり、
現在のところはフレアなどの
活発な活動は確認されていません。
2020年1月、NASAが打ち上げた
太陽系外惑星探索衛星TESS(テス)の観測データから、
恒星TOI-700の周りには
3つの惑星が公転していることが判明しました。
なかでも、最も外側にあるTOI-700dは
地球と非常に似ている可能性が高い惑星の一つです。
その惑星は岩石で構成され、
地球に対し半径は約1.2倍と大きく、
1.72倍ほどの質量を持つとされています。
恒星TOI-700の
ハビタブルゾーン内を公転し、
表面温度は-4.3度または22度と
推定されていますが、
また別に20通りの環境パターンを
シミュレーションすると、
最も低い場合で-36.5度、
最も高い場合は87.7度になりえる
ことがわかっています。
惑星の表面に
液体の水が存在している可能性は高く、
加えて大気が存在していれば
地球と同様に生命体が存在できる環境にあると考えられています。
ケプラー1649c
地球からはくちょう座の方向に
およそ300光年離れた恒星・ケプラー1649。
その周りを公転する惑星のひとつ、
ケプラー1649cは
NASAが太陽系外惑星の探索、すなわち
第二の地球を見つけ出すことを目的に
宇宙へと打ち上げた
宇宙望遠鏡ケプラーによって、2020年に発見された惑星です。
2018年10月、打ち上げから9年半という
当初の目標の倍を上回る年月を飛び続けた
ケプラー宇宙望遠鏡は、
燃料切れによりその役目を終えました。
太陽系外惑星の発見の功績は、2600個以上。
膨大な観測データに紛れ、
ケプラー1649cの存在は
当初、コンピューターに惑星ではない、
即ち「偽陽性」であると自動判断され、
気づかれることはありませんでした。
しかし、ケプラー宇宙望遠鏡の廃止後、
残された「偽陽性」のデータを
NASAの最新技術によって
再度解析にかけたことで
惑星はついに発見に至ったのでした。
ケプラー1649cの大きさは地球の1.06倍、
地球と同様、岩石によって
構成されていると推測されています。
恒星ケプラー1649の
ハビタブルゾーン内を公転し、
惑星の表面温度は-39度〜20度、
恒星から受けるエネルギー放射量は地球の75%ほど。
表面には
液体の水が存在している可能性が高く、
2020年時点で発見されている惑星の中で
大きさと温度が最も地球に似ている惑星とされています。
今後、研究の進展により
大気の有無やその成分が推測されれば、
生命体の存在の確認や
遠い未来、人類が移住できる可能性まで
明らかになることでしょう。
科学技術は今後もさらなる発展を遂げ、
観測の精度は上がり
惑星のシミュレーションはさらに正確に
行えるようになると言われています。
星を超えた人類移住計画は
もう映画の中の物語に止まらないのかもしれません。
そしてそれは、
未知なる知的生命体の存在も同様に。
地球を飛び出し見渡せば
そこに広がる宇宙と無数の星々。
人類と同じように
文明を築き暮らす宇宙人は
果たしてどれほど存在するのでしょうか。
宇宙人のいる確率を科学的に解き明かす
ドレイクの方程式については、
こちらでご紹介していますので
気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。