【中編】地底世界を示す地球空洞説!?ついに科学が解き明かす地底都市の謎!
謎に満ち溢れた人類未踏の地、地底世界。
その未知なる存在に、私たちは古来より魅了されてきました。
各地に伝わる神話の数々には
必ずと言っていいほど登場する、不思議な世界です。
「地底世界など空想だ」と
頭ごなしに否定することは簡単でしょう。
しかし、地底世界が本当に空想上の存在なのであれば
なぜ世界各地で共通して、その概念を創り出し、
神話や伝承として、後世まで伝えることができたのでしょう?
今日まで、科学者たちは地球の地下構造について
日々研究を進めてきました。
地底世界の存在は、科学的に証明ができるのでしょうか?
実は、地球内部は、未だ解き明かせない謎だらけなのです。
こんにちは。えむちゃんです。
今回は、幻の地底世界が存在する可能性について
科学的に解き明かしていきます!
地球空洞説
まずは、過去の天才たちが発表してきた
地底世界にまつわる学説ついて、
順に歴史を追って見ていきましょう。
① エドモンド・ハレー
地球空洞説とは、
この地球が中身の詰まった球体ではなく、
内側に空間があり、そこには別の世界が広がっている
という説です。
この地球空洞説を初めに唱えたのは、
17世紀イギリスの天文学者エドモンド・ハレーでした。
彼は、ハレー彗星の軌道計算をはじめ、
貿易風に関する論文や地図を発表するなど
数多くの科学的業績を残している人物です。
ハレーは、地球内部には一つの中心核があり、
その周りには、二層の中核が
空気を隔てて浮かんでいると考えます。
そして、それぞれの殻が異なる速度で自転している
と主張しました。
② レオンハルト・オイラー
その数年後、スイスの数学者レオンハルト・オイラーが
新たな仮説を発表します。
オイラーは、解析学をはじめとした幅広い分野に長け、
その多くの功績と多大な影響力から、
19世紀における数学界の二大巨人と呼ばれる人物です。
彼は、地球内部には高度な文明があり、
その中心には直径1000kmほどの
一つの太陽があると主張しました。
彼らに続くその後も、多くの学者達が
様々な地球空洞説を熱心に唱え、
なかには自ら北極探検を計画する者まで現れました。
地底世界の存在は科学的にありえないという説
しかし、こうした地球空洞説は
科学の発展とともに根拠を失い、衰退していきます。
地球空洞説は、現時点では疑似科学、
つまり、見かけは科学らしく見えるが、
実証も反証もできないため
科学と言えないものとして分類されています。
現在の科学では、地球内部には
球状の層が幾重にも積み重なっているとされています。
地球の表面30~70kmを薄皮のように覆っている”地殻”。
地上から35~2900kmに存在する”マントル”。
地上から2900~6400kmに存在する”コア”。
実際に目で見ることができない地球の内部を
人は「反射法」と呼ばれる方法で観測しました。
反射法とは、人工地震を起こし
地球内部で反射させた揺れの伝わり方を測定する方法です。
簡単に言えば、スイカを手で叩いたその音で
中の熟れ具合がわかる原理と同じです。
こうした技術により、地球の内部構造を
正確に把握することができるようになったのです。
地底世界は本当にありえないのか?解明できない謎!
それでは、地底世界が存在する可能性というのは
0%なのでしょうか?
実は、そう言い切ることはできません。
その存在を否定し切るには、
私たち人類は地球について知っていることが
あまりにも少なすぎるのです。
科学が日々進展し、私たちはもう既に
多くのことを知っていると
錯覚してしまいそうになりますが、
私たちの住むこの地球という星が、
いかに謎だらけなものであるかをご説明しましょう。
① 海洋
まずは、地球の表面の約71%を占める海洋。
これまでの調査によって正確な地図が作られているのは
全体のわずか15%にしかなりません。
② 地下水脈
地下についてもまだまだ分からないことばかりです。
2011年、世界で2番目の長さを誇る
アマゾン川の地下を調査した結果、
地下約4kmにアマゾン川を上回る巨大な地下水脈が見つかりました。
これほどまでに大きな水脈が、
21世紀になるまで発見されずにいたのです。
③ 地下の巨大生物圏
2018年には、地下5kmに巨大な生物圏が発見されました。
世界52カ国1000名以上の研究者で構成される
「深部炭素観測所」から、驚くべき報告が上がっています。
見つかった生物圏から採取した微生物を調査した結果、
地球の深部にある生物圏の大きさは、
海のおよそ2倍にもなると言うのです。
④ マントルの謎
さらに、とてつもなく高温なイメージのある地球内部の温度。
科学では地球の中心に向けて6000度にまで昇るとされていますが、
これはあくまで予想に過ぎず、実際のところはまだわかっていません。
また、核の外側にあるマントルについては
固体であり流動していることまではわかっていますが、
どの程度の粘り気があり、どのぐらいのスピードで動いているのかなど
具体的なことは未だ解明されていません。
⑤ 人類が到達した最深部
地球の中心までの距離は6400kmあり、
そのうち人類がドリルで掘り進めることができたのは
たったの12kmです。
その位置は“地殻”という表の層にあたりますが、
地球から見れば、薄皮程度にしかならず、
それすらも超えることができないのです。
この世界で最も深い穴は、1989年にソ連が到達しました。
掘削開始から約20年もの歳月をかけた
国家プロジェクトでした。
当初の計画では、深度15kmまで掘り進める予定でしたが、
12km地点で予想を超えた地温180度に遭遇し、
あまりの高温にドリルが機能しなくなったため
採掘は断念されてしまいます。
しかしこの調査は、地球の地殻組織についての
従来の説を根底から覆しました。
当時、大陸の地下は地上とほぼ同じ構造で
玄武岩質の層の上に花崗岩質の層が重なっており、
その境界は深度7km地点にあるだろうと思われていました。
しかし、実際にはいくら掘っても、
花崗岩質の岩しか見つからなかったのです。
さらに、従来常識だと思われていた
地下の温度にも大きな相違があることがわかり、
教科書に書いてあった内容は完全に覆ってしまいます。
調査をすればするほど、謎が深まるばかり・・・
人類未踏の地底には、今なお
数えきれないほどの秘密が隠されているのです。
フランスの小説家ジュール・ヴェルヌが書いた『地底旅行』。
地底世界を探すリーデンブロック教授は、
旅の最中にこう語っています。
「いいかね、科学というものは、
誤りからできているものなんだよ。
といっても、それはおかしてもいい誤りなのさ。
そうした誤りのおかげで徐々に真理に導かれるのだから。」
現代の科学では、まだ地底世界の存在を
確認するまでには至っていません。
今後の研究の発展を、望まずにはいられませんね!
ところで、近代の歴史において、
地底世界に迷い込んでしまった
という人物は、これまでに複数名存在します。
彼らの奇妙な体験談は物語になったり、
あるいはその存在自体が政府によって
隠蔽されたりしました。
しかし、時を経て、
隠された地底世界にまつわる極秘の情報は
世界に向けて暴露されることとなるのです。
そのお話は、また次回のお楽しみにしましょう・・・!
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