宇宙の果てには何がある!?想像を絶する宇宙の大きさの謎!
『私が親指を立てて片目を閉じると、
私の親指が地球を消した。
私は巨人のようだとは感じなかった。
私はとてもとても小さく感じた。』
アポロ11号船長にして
人類で初めて月面に立った宇宙飛行士、
ニール・アームストロングの言葉です。
私たちの頭上に広がる宇宙空間。
ふと星空を見上げた時、
「この宇宙はどこまで広がっているのだろうか」と
考えたことはありませんか?
みなさんがご存知の通り、
宇宙はあまりに広く、その構造は非常に複雑です。
宇宙の果てには、一体何があるのでしょうか?
こんにちは。えむちゃんです。
今日は、未知なる宇宙の果ての謎に迫ります。
その答えに辿り着くために、
一つずつステップを踏みながら見ていきましょう。
光年とは?
宇宙の果てを知るためには、
まず、宇宙の果てまでの距離を知る必要があります。
宇宙の距離を表すときに使われるのが、
”光年”と呼ばれる単位です。
これは「光の速さをもとにした距離」の単位で、
1年間に光が進むことのできる距離を表します。
では、1光年とはどのくらいの距離になるのでしょう。
光がたった1秒の間に進む距離は、
地球7周半分にあたる約30万km。
これを1年に換算すると、
1光年=約9兆5000億kmとなります。
身近な例に置き換えると、1光年とは
時速300kmの新幹線が、約361万年も走り続けて
ようやく辿り着ける距離になります。
途方もない距離ですね・・・
では次に、私たちが観測できる
“宇宙の果てまでの距離”は何光年なのでしょうか?
“観測可能な”宇宙の果てまでの距離
宇宙において、
「遠くを見ること」とは
すなわち「過去を見ること」
と言い換えることができます。
なかなか分かりにくい概念なため
もう少し詳しく見ていきましょう。
例えば、月の光が地球まで到達するのには
約1.3秒かかります。
つまり、私たちが見ている月は、
約1.3秒前の、過去の姿なのです。
太陽はさらに遠く、約8分かけて光が地球に届くので、
私たちが顔を合わせている太陽は、約8分も前の姿になります。
この距離をもう少し伸ばしてみましょう。
北極星の距離は、431光年なので、
私たちは431年前の北極星の姿を見ています。
そして地球から最も近い銀河であるアンドロメダ銀河は
250万光年の距離にあるため、
250万年前の姿を捉えているということです。
つまり”観測可能な最古の光”を見れば
私たちが”観測可能な宇宙の果て”までの距離が分かります。
それでは、最古の光は何年前のものになるのでしょうか。
宇宙が誕生したのは、138億年前だと考えられています。
そのため、138億年前の光が最も古く、
単純に考えれば最大138億光年の距離までが観測可能であると言えます。
しかし、宇宙自体は急速に膨張しています。
そして実際には、私たちが観測できる宇宙の範囲は
約464億光年までの距離であると算出されています。
「光年」とは、”光が旅をしてきた道のり”と言えます。
地球に届く光がかつて旅をした領域は
宇宙の膨張に伴って引き伸ばされつづけています。
そのため、最古と言われる138億年前の光は
現在の宇宙では、約464億光年の距離にまで
引き伸ばされているのです。
それでは、地球から464億光年先のその場所には
どのような光景が広がっているのでしょうか?
地球から464億光年先の光景!
地球から観測できる限界である
464億光年離れた場所の、その先に広がるのは、
残念ながら、私たちが見ている星空と
似たような景色であると言われています。
私たちが観測できる最古の光は、厳密に言うと
宇宙の始まりである”ビッグバン”が起きたのち
光が宇宙空間をまっすぐ飛べるようになった後の光です。
ビッグバン直後、宇宙は超高温・超高密の状態であったため
光は僅かな距離しか進めませんでした。
光が長距離を進めるようになったのは
ビッグバンから約38万年が過ぎ、宇宙の温度が冷めた頃でした。
光が動けずにいたその間にも、宇宙は変化しつづけていました。
私たちが観測可能な宇宙の果てとは
あくまで宇宙誕生後、38万年後に光が動き出したその地点であり、
464億光年という距離が、人類が観測することのできる宇宙の限界です。
しかし、それは全宇宙の、ほんの一部に過ぎません。
その先に広がる空間的な宇宙の果ては、
もっとずっと遠い場所にあると考えられているのです。
宇宙の果てには何があるか?
それでは空間的な宇宙の果てには、
一体何があるのでしょうか?
結論から言うと、現在の物理学ではまだ、
宇宙の果てに何があるか解き明かされていません。
しかし、少しずつ面白いこともわかってきています。
現段階での研究によると
宇宙空間とは限りなく平坦であると言うことがわかりました。
つまり、同じ方向に進み続けても、
もとの地点に戻ってくることはないということです。
しかし、これはあくまでも
私たちが観測できている一部の宇宙が平坦なだけであり、
宇宙全体が平坦なのかはわかっていません。
また、平坦であれば、端がなく宇宙は無限だ、と
思う方も多いかもしれませんが、
宇宙空間が無限なのか、はたまた有限なのかも
未だ謎に包まれています。
人類にとって未知なる宇宙の果て。
今日も世界中の天才たちが
その答えを追い求め、日々研究に励んでいます。
かつて宇宙の研究を推し進めた
20世紀最高の科学者、アインシュタインはこう言います。
『学べば学ぶほど、
自分がどれだけ無知であるかを
思い知らされる。
自分の無知に気付けば気付くほど、
よりいっそう学びたくなる。』
知れば知るほど、果てしなく奥深い、宇宙の存在。
人類がその全てを理解するには
まだまだ時間がかかりそうですね・・・
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