【前編】人類の叡智を超えた超古代文明のオーパーツ!アンティキティラ島の機械!

それは遥か2000年前のある嵐の夜でした。

 

ローマへと向かう一隻の船は

激しい強風に煽られ、岩礁へ叩きつけられます。

 

ゆっくりと、しかし、確実に沈みゆく船には、

さまざまな芸術品にまぎれ

とある機械が一つ、積み込まれていました。

 

後に「アンティキティラ島の機械」と名付けられるこの機械は、

その存在自体が”奇妙”なものでした。

 

なぜなら、これほどに精巧な機械を作り出す技術力が、

その時代には到底ありえないものだったのです。

 

暗く冷たい海底で、沈没船とともに眠るその機械の存在を

いつしか人々は忘れ去ってゆきました。

 

そして、2000年もの時を経て、発見されたこの機械は

現代の最新技術によって調査が進むにつれ、

世界の研究者を驚かせることとなるのです。

 

こんにちは。えむちゃんです。

今回は、人類の叡智を超えた古代文明のオーパーツ、

世界最古のコンピューター”アンティキティラ島の機械”をご紹介します。

 

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アンティキティラ島とは?

地中海に浮かぶギリシャの小さな島、アンティキティラ島

 

その周辺は、海面に険しい岩礁がいくつも隠れる危険な海域です。

 

強風に煽られて、崖や岩礁に船が叩きつけられれば、

小型のものであれば、まず助かる見込みはないでしょう。

 

今から遡ること、約2000年前。

 

紀元前1世紀頃、ローマへ向けて航海する一隻の船が

アンティキティラ島のすぐそばで、突然の嵐に見舞われ、

沈没することとなります。

 

この船には、古代ローマ時代の青銅器や大理石の彫刻、

陶器、ガラス、コインなど、さまざまな芸術品が積み込まれていました。

 

アンティキティラ島の機械の発見!

長い年月が過ぎ、1901年、

ギリシャの考古学者ヴァレリオス・スライス

アンティキティラ島の海で、

水深約55mの海底に沈む沈没船を見つけました。

 

沈没船から回収された発見物は、

アテネの国立考古学博物館へと運ばれ、

分析調査が開始されます。

 

1902年5月17日、

ヴァレリオスは発見物の岩石の一つに

青銅で作られた歯車が埋め込まれていることに気がつきました。

 

これこそが、後に世界中を驚かせることとなる

アンティキティラ島の機械」です。

 

しかし、発見当時の状態は悪く、

内部の部品は多くが壊れ、腐敗が進み、

また、表面に刻まれた文字も削れてしまっていたため

初めはただのガラクタだと考えられていました。

 

再度注目された!アンティキティラ島の機械

アンティキティラ島の機械」の重要性とその複雑さは、

発見後、50年近く、気づかれることがありませんでした。

 

しかし、1959年、イギリスの物理学者

デレク・デ・ソーラ・プライス氏は

初めてこの機械に注目した論文を発表します。

 

プライス氏はこのような説を唱えました。

 

アンティキティラ島の機械は

天体の動きを計算して宇宙の営みを示す機械であり

世界最古のコンピューターと言える

 

さらに、彼は調査を続けます。

1971年にはX線調査を行い、機械の内部構造を明らかにしました。

調査の結果は、彼の仮説を裏付けるもので

機械がどのように動作しうるかというモデルを提示しました。

 

その後もアンティキティラ島の機械についての調査はさらに進められ、

2005年には世界中の研究者を巻き込んだ

大規模な研究プロジェクトが発足されます。

 

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アンティキティラ島の機械の構造

現代の最新技術を駆使した調査の結果、

様々なことがわかってきました。

 

まず、機械の表面に刻まれたギリシャ文字の解読が進み、

そこにはなんと3000文字近くの文字が書かれていることがわかりました。

 

また、新たな機械の部品も次々と見つかり、

合計82個の断片が確認されました。

 

さらに、X線を用いて断層撮影を行うことで、

本来の形により近い復元模型が作られました。

 

これらの研究結果は、2006年11月に

学術雑誌ネイチャーにまとめられ、世界中に発信されました。

 

徐々に判明する「アンティキティラ島の機械」の

その構造とは、このようなものです。

 

機械は15センチほどの箱型だろうと考えられています。

 

合計37個の大小様々な歯車から成り、

これらは太陽と月の位置を予測するために用いられた

と言われています。

 

主な表示盤は3つあり、前面に1つ、背面に2つあります。

 

前面にある表示盤には少なくとも3つの針があり、

日付と、太陽と月の位置を示します。

これらは惑星の運行を表すとされています。

内側にはカレンダー黄道十二星座の記号が刻まれ、

さらに火星と水星に関する記述も見つかりました。

 

この機械は当時のギリシャ人が知っていた

水星、金星、火星、木星、土星の5惑星すべての軌道を表せるほどの

高い技術力で作られています。

現段階では、これらの惑星を表す歯車は

1つしか見つかっていませんが、

今後更なる歯車が見つかる可能性があります。

 

機械の背面にある2つの表示盤は、

天文学において非常に重要な

2つの周期の状態を表していました。

 

サロス周期

1つ目の表示盤には、225の目盛が螺旋状に配置されています。

これはサロス周期と呼ばれる、太陽と月、そして地球が

同じ対的位置関係になる18年周期を計算します。

 

これはすなわち、

いつ、どこで、どのように日食や月食が発生するかを

予測できるということです。

 

もう少し、詳しく見てみましょう。

太陽と月は約18年(6585.3日)という周期でほぼ同じ位置関係になります。

つまり、日食が起こった日の18年後(6585.3日後)に

全く同じような日食が見られます。

 

しかし正確には、見える時間は、0.3日後(6585.3日後)、

つまり1日の3分の1(8時間)の誤差があるため、

この時見られる日食の位置は、18年前と比べ

西へ120度ほど移動した地点にずれこみます。

 

そのため全く同じ場所で、同じような日食を見るためには、

3サロス周期、つまり、54年33日がかかります。

 

ここで、アンティキティラ島の機械のお話に戻りましょう。

驚くべきことに、背面の表示盤は、

通常のサロス周期だけでなく、

場所も状態も一致する3サロス周期まで網羅しているのです。

 

メトン周期

背面の二つ目の表示盤には、

メトン周期を示す47目盛が刻まれています。

 

メトン周期とは、

ある同じ月日で、同じ月の満ち欠けが見られる周期の一つです。

 

月の満ち欠けの一周期のことを、朔望月(さくぼうげつ)といいます。

一周は、おおよそ29.27~29.83日です。

 

一方で、太陽が黄道上の分点(春分・秋分)と至点(夏至・冬至)から出て

再び同じ地点まで戻ってくるまでの周期のことを、

太陽年といいます。

これはおよそ365.242189日で一周となります。

 

そして、19太陽年は、235朔望月に

ほぼ等しくなるというのが、メトン周期です。

これは閏年(うるうどし)を含めて暦を修正するために

非常に重要になる周期です。

 

アンティキティラ島の機械には、

複雑な天体の動きを、大小合わせた

少なくとも37個の歯車で、完璧に再現していました。

 

この機械の驚くべき構造がわかるにつれ、

ますます科学者たちは頭を悩ませます。

 

なぜなら、現代で見ても天才的な機械構造に加えて、

一部品の非常に小さな歯車に渡るまで、

その時代の技術力ではありえないほどに

精巧なつくりだったためです。

 

その証拠に、アンティキティラ島の機械と同水準の

時計のような機械技術がヨーロッパで現れはじめたのは

当時から1500年近くも後の、14世紀ごろが初めてなのです。

 

それでは、一体誰が、いつ、どのような目的で

これほどまでに精巧な機械を作ったのでしょうか?

 

調査が進むにつれ、少しずつベールが剥がされていく

美しき謎のオーパーツ「アンティキティラ島の機械」。

 

研究チームたちがようやく導き出した

最新の仮説については、次回のお楽しみにしておきましょう。

 

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