神々の宝具!神々が操る最強の神器7選!
神々にのみ扱うことを許された
最強の神器の数々。
たった一度操れば
この世ならざる力で
全てのものを包み込む。
恵みと出るか、破壊と出るか。
世界の命運を分つその神器を
いかように使うかは
主である、神の意思のままに。
こんにちは。えむちゃんです。
今回は、神々が操りし7つの神器をご紹介します。
インドラの矢 / インド神話
古代インドの英雄神インドラが操るは、
災いの雷・インドラの矢。
かつて宇宙を創造した神ブラフマーが
インドラのために作ったものとされています。
叙事詩『ラーマーヤナ』には
インドラの矢について
このように書かれています。
その矢の羽根には風があり、
その矢尻には火と太陽があり、
その体は天空から構成され、
その重さはメール山とマンダラ山の
二つほどである。
その矢は、
驚嘆するような美しさで輝き、
立派な羽飾りをつけて、
黄金に飾られ、
全ての元素の精髄から作られ、
太陽のごとく輝いている。
それは、宇宙の終末の時の
煙を伴った火のようであり、
火を吹く毒蛇のようであり、
人間・竜・馬の群れを
瞬時に破壊できるものであった。
それは、あらゆる城門、閂、丘を
破壊できるものであり、
矢の本体は、
幾重にもなる血と脂肪にまみれ、
この上なく恐ろしいものであった。
またそれは、雷電の威力を備え、
恐ろしい音を立て、敵を破壊し、
全てのものを震え上がらせた。
『ラーマーヤナ』
インドラの矢が放たれた時、
全ての動物は恐怖に怯え、
大地は振動し、
敵を倒し尽くしたのち
矢は再び矢筒に帰ったとされています。
ケラウノス / ギリシャ神話
ギリシャ神話の最高神ゼウスが操るは、
雷霆ケラウノス。
天候や宇宙を統べる
全知全能の神が振るう
全てを破壊するほど強力なその雷は、
神々の住むオリュンポスにおいて
“最強”と謳われ、
たった一撃で世界を熔解し
全宇宙を焼き尽くすとされています。
ケラウノスは
古の巨人族・ティタン神族との戦いの際、
鍛治に秀でる単眼の巨人キュクロプスから
ゼウスへと贈られました。
ゼウスがケラウノスを振り投げると、
一瞬にして雷霆が空間を満たし、
眩い閃光がティタン神族の目を焼き、
強烈な衝撃波によって敵の軍勢を
一網打尽にしたと言います。
トライデント / ギリシャ神話
ギリシャ神話の海の神ポセイドンが操るは
三叉の矛・トライデント。
宇宙を統べたかつての最高神クロノスと
大地の女神レアの間に生まれた
ポセイドンは海洋の全てを支配し、
弟にあたるゼウスに次ぐ強さを誇る神です。
その性格は
荒れ狂う大海の如く、気まぐれで直情。
普段は穏やかですが、
ふとしたきっかけで瞬時に様相を変え、
手がつけられなくなることもしばしば。
そんなポセイドンが振るう神器・トライデントは、ティタン神族との戦いの際、
ケラウノスと同様、単眼の巨人・
キュクロプスから贈られたものでした。
大地に突き立てれば、地震が起こり
海で振るえば、津波や嵐を巻き起こす。
大陸をいとも簡単に沈ませることができ、
世界そのものまで破壊しかねないとされる
非常に強力な武器ですが、
その力は破壊のためばかりではありません。
ギリシャ神話の伝説には、
かつて、トロイアとギリシャの間で
勃発したトロイア戦争にて
ギリシャ側についたポセイドンが
トライデントの魔力を使った様子が描かれています。
戦場で打ちひしがれていた
ギリシャの兵士たちのもとに
人間に姿を変えたポセイドンが訪れ、
彼らの頭を
トライデントで触れたかと思うと、
兵士たちはたちまち士気を奮わせ
戦いへと舞い戻ったと言われています。
如意金箍棒 / 西遊記
道教の神・孫悟空が操るは
如意金箍棒(にょいきんこぼう)。
中国の四大奇書『西遊記』によると、
如意金箍棒は両端に金色の輪がはめられた
神珍鉄(しんちんてつ)の棒です。
重さは一万三千五百斤、
約8トンにもなりますが、
持ち主の意思によって
重さや大きさが自在に変わる
不思議な神器です。
最初の持ち主とされているのは
古代中国の神話に伝わる帝・禹(う)。
彼は如意金箍棒を用いて
川の深さを測ったり、
川底をならしたりすることで
黄河(こうが)の治水を成功させました。
その後、如意金箍棒は
大陸を囲む四つの海の支配者
四海竜王のうちの一人、
東の海を統治する敖廣の竜宮の地下に
海の重りとして置かれていましたが、
孫悟空が半ば奪い取る形で譲り受け、
以降、武器として使用されたと伝わります。
ミョルニル / 北欧神話
北欧神話の最強の戦神、
雷神トールが操るは
全てを砕く槌・ミョルニル。
鍛治に長けた小人族の兄弟
ブロックとシンドリによって作られ、
神器としてトールに献上されました。
一度投げれば
必ず敵に命中して再び手に戻り、
また、自由自在に大きさを変えることのできる魔法の槌です。
最強の武器ミョルニルは非常に重く、
その割りに柄が短いため
扱うことができたのは
怪力を誇るトールただ一人でした。
さらにはいつでも赤く焼けているため、
ヤールングレイプニルという
鉄の手袋を使わなければ
握ることもできないという代物です。
ミョルニルの殺めた敵は数知れず。
最強の巨人フルングニルをはじめ、
霜の巨人の王スリュムをも
たった一撃で倒しています。
神々と敵対する巨人たちは、
トールがミョルニルを振り上げる音を聞いただけで
恐怖に震え上がったと言います。
最強の雷神トールと
ミョルニルの詳細な物語は、
こちらでご紹介していますので
ぜひチェックしてみてくださいね。
ソロモンの指輪 / ソロモンの遺訓
全知全能の神が授けしは
天使と悪魔を使役する、ソロモンの指輪。
ユダヤ教・キリスト教の偽典の一つ
『ソロモンの遺訓』には、
神ヤハウェが大天使ミカエルに命じて
古代イスラエルの王・ソロモンに授けた
黄金に輝く指輪と記されています。
指輪は真鍮と鉄からできており、
天使と悪魔を従える力を持っていました。
真鍮の部分を用いて
呪文を唱えれば天使を、
鉄の部分を用いて
呪文を唱えれば悪魔を使役する権威がもたらされ、
彼らを遣わすことによって
聖地エルサレムに神殿が建てられたといいます。
また、後の時代、17世紀頃より伝わる
悪魔や精霊などの性質や使役方法を記した
グリモワール、すなわち魔術書の
『レメゲトン』の第一部には、
ソロモンの指輪が従わせたという
72の悪魔について綴られています。
悪魔たちは配下の軍団とともに
真鍮の器に封印され、神聖な力によって
メソポタミアの古代都市・バビロンの深い湖に隠されました。
ところが、
バビロニアの人々がこれを発見し、
中に財宝が入っているかもしれないと
器をこじ開けたことで封印が解かれ、
悪魔たちは世界中に解き放たれたとされています。
布都御魂 / 日本神話
日本神話の雷神にして剣の神、
建御雷神(たけみかずちのかみ)が操るは
霊剣・布都御魂(ふつのみたま)。
遥か神代の時より伝わる
神代三剣の一振で、
神々の国・高天原と
死者の国・黄泉の間に位置する
地上・葦原中国を平定した際に
建御雷神が所有していたとされる剣です。
また、初代神武天皇が東方遠征を行い
熊野の山中で危機に陥った際に
建御雷神が神武天皇に授けた霊剣も
これとされています。
賊の毒気にあてられていた
神武天皇の軍勢は
布都御魂の霊力によって回復し、
見事、敵を打ち破って
現在の奈良県に位置する大和の国を平定しました。
神武天皇は布都御魂の功績を称え、
宮中に祀り、
後の第10代崇神天皇の時代には
同県の石上神宮に移され、
現在も御神体として大切に祀られています。
世界中の伝承に描かれる、様々な神器。
たった一つのその武具がもたらす影響は
計り知れず、
時には破滅をもたらします。
神話に伝わる恐ろしい道具は
これだけではありません。
規模がさらに大きくなれば、
古代兵器まで存在します。
世界を滅ぼす6つの古代兵器ついては、
こちらの記事でご紹介していますので、
気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね!