宇宙の大きさ!想像を絶する超巨大な天体比較!
地球の約109倍の大きさを誇る、太陽。
天を仰げば、遠く小さく、優しく輝く太陽は
その実、地球が130万個分、
すっぽりと入ってしまうほど巨大な天体なのです。
太陽系の惑星にとって
圧倒的な存在である太陽は、
しかし一歩外に出れば
どうということはない、ほんの小さな恒星の一つに過ぎません。
そんな太陽をも超える巨大な星々は
一体どこにあるのでしょう。
実は、私たちの頭上にきらめく
夜空の星座や星々の中に、
それらは紛れ込んでいるのです。
こんにちは。えむちゃんです。
今回は、太陽を遥かに凌駕する!
想像を絶する超巨大な天体比較をご紹介します。
太陽がいかに大きい星かを目で見て体感できる
地球と太陽系の惑星比較については、
こちらの記事でご紹介しています。
先に見ていただくことで、
この記事の内容理解が深まりますので
ぜひご覧ください!
シリウス(Sirius)2,381,712km
おおいぬ座の鼻先に輝く
圧倒的に明るい恒星、シリウス。
地球から見える恒星の中で
太陽に次いで最も明るい一等星です。
古代エジブトでは、
東の空にシリウスを観測することで
毎年起きるナイル川の氾濫時期を予測していたことから、
豊穣の女神ソプデトとして崇められた、神聖なる星です。
その直径は、およそ238万km。
太陽の約1.7倍の大きさを誇ります。
しかし、辺りを見渡せば
似た大きさの星がいくつも。
これから怒涛に並べられる巨大な天体の数々に
遥かなる宇宙のスケールを体感できることでしょう。
ベラトリックス(Bellatrix) 8,004,000 km
巨人の狩人、オリオン座の左肩に
青白く輝く恒星、ベラトリックス。
別名、オリオン座ガンマ。
ラテン語で「女戦士」を意味し、
赤々と燃える太陽の表面温度
約6000度を優に超え、
ペラトリックスは2万度にも上ります。
その直径は、
太陽のおおよそ6倍の約800万km、
質量は約8~9倍という巨大な天体です。
ポルックス(POLLUX) 12,244,000 km
ふたご座の弟の頭に位置する
オレンジ色の恒星、ポルックス。
白く輝く双子の兄の星カストルと併せ、
日本においては金星銀星(きんぼしぎんぼし)とも呼ばれます。
質量は太陽の2倍弱にとどまりながら
直径は1千万kmをゆうに越え、
太陽の約8倍にも上ります。
気の遠くなるその大きさ。
しかし続いての星は、ポルックスの直径の
さらに3倍ほどにもなる巨大な天体。
アークトゥルス(Arcturus) 35,342,000 km
うしかい座の一等星、アークトゥルス。
質量は太陽とほぼ変わらず、
しかしその直径は太陽の25.4倍の
約3,500万kmにもなります。
アークトゥルスはギリシャ語で
「熊の番人」を意味し、
日本においては麦を借り入れる6月ごろに
宵の空の頭上に来ることから
「麦星(むぎぼし)」と呼ばれました。
その年齢、実に約71億年。
46億歳の地球、47億歳の太陽と比べれば
いかに歴史ある星であるかがお分かりでしょう。
アルデバラン(Aldebaran) 61,402,000 km
おうし座の中で最も明るい
橙色の一等星、アルデバラン。
中世ヨーロッパにおいては
「コル・タウリ」とも呼ばれ、
ラテン語で「牡牛の心臓」を意味します。
また、シリウスを含む
冬の大三角形と重なって構成される
六角形「冬のダイヤモンド」の一角でもあります。
その直径は、
アークトゥルスの倍近くもある約6,100万km。
太陽の約44倍にまで膨張した、巨大な天体です。
リゲル(Rigel) 109,781,500 km
オリオン座に青白く輝く恒星、リゲル(Rigel)。
その名はアラビア語で「足」を意味し、
ちょうどオリオンの左足に位置します。
直径はついに1億kmを超え、
これは太陽の100倍前後。
地球から天高く大地を照らす太陽までの距離が
約1億4960万kmですから、桁違いの大きさです。
地球から約860光年、
遠く離れていているにもかかわらず
私たちは肉眼で捉えることができます。
デネブ 282,450,000 km
そんなリゲルの、倍以上の大きさ。
はくちょう座の尻尾に位置する
明るい恒星、デネブ。
こと座のベガ、わし座のアルタイルと共に
夏の大三角の一角をなす天体です。
その直径は約2億8千km。
これがいかに巨大であるかというと
太陽から地球を飛び超え、
遥か遠く火星の距離まで(およそ2.3億km)
完全に覆ってしまうほどの大きさです。
いっかくじゅう座V838星(V838 Monocerotis) 528,730,000 km
遥か彼方、太陽の2万光年先に煌々と輝く
いっかくじゅう座V838星。
17世紀に考案された比較的新しい星座
いっかくじゅう座は、幻獣ユニコーンを表します。
2002年1月、その星は突如発見され、
その後、爆発的に明るさが変化する原因不明の現象が起き、
一時は太陽の約60倍、最大100万倍にまで明るくなりました。
直径は5億kmを超え、
およそ太陽の380倍にもあたります。
アンタレス(Antares) 946,150,000 km
さらにその倍ほどの直径を誇るのは
さそり座で最も明るい恒星、アンタレス。
かつて予想された太陽の230倍という大きさは
その後の研究により覆され、
現在では約680倍もの大きさ、
直径約9.4億kmと推定されています。
太陽から地球を含む4つの惑星を飛び越えて
最も大きい惑星・木星までをも
すっぽりと覆うほどの巨大さ。
しかし、これでなお序の口。
宇宙には直径10億km越えの天体が
そこかしこに存在するのです。
ベテルギウス(Betelgeuse) 1,234,171,800km
オリオン座の右肩に輝く恒星、ベテルギウス(Betelgeuse)。
おおいぬ座のシリウス、
こいぬ座のプロキシオンと共に
冬の大三角の一角をなす天体です。
その大きさは直径12億kmを超えます。
ただし、遠く離れた多くの天体の数値は
あらゆる要因によって見直され、
加えて星自体も急速に膨張
あるいは収縮している場合もあり、
今後の研究によりいつでも変わる可能性があります。
それも、数億という単位で。
しかし巨大な星にしてみれば、
多少の誤差なのかもしれません。
おおいぬ座VY星(VY Canis Majoris) 1,975,800,000km
その直径、太陽の1420倍。
赤色超巨星、おおいぬ座VY星。
かつては知られている中で
最大の恒星と考えられていましたが、
この星もまた、研究の発展と共に
大きさが見直され、順位が下げられました。
それでもその直径は、約18~19億km。
地球の属する太陽系の惑星や、
冒頭に紹介の星々を遥かに凌ぐ大きさです。
WOH G64 2,142,756,000km
直径約21億km。
太陽の1540~1730倍の大きさを誇る
大マゼラン雲に存在する星、WOH G64。
その名は、3人の発見者の頭文字に由来します。
・ウエスターランド(Westerlund)氏
・オランダー(Olander)氏
・ヘディン(Hedin)氏)
大マゼラン雲とは
地球から約16万光年先にある、
肉眼で見ることのできる数少ない銀河の一つです。
残念ながら
日本からは見ることはできませんが、
南半球では、かじき座の方向に確認できます。
はくちょう座V1489星 2,281,896,000km
巨大な天体比較もいよいよ大詰め。
太陽の約1650倍もの大きさを持つ
極めて巨大な超巨星、はくちょう座V1489星。
直径、約23億km。
地球からおよそ5250光年の場所に位置し、
太陽の27万倍もの光度で輝きます。
先ほどご紹介した通り、
遠く巨大な天体は、その後の観測によって
その大きさが修正されることが多々あります。
その点、はくちょう座V1489星は
比較的高い精度で推定されており、
それゆえこの星は
“はっきりと観測できている中で最大の恒星”
と評されています。
すなわち、これを更に超えると予想される星が
まだあるということです。
Stephenson 2-18 2,991,500,000km
現在観測されている中で最大の天体、
Stephenson 2-18。
地球から約1万9千光年先、
たて座の巨大な星団の中に位置し、
直径は約30億kmにも及びます。
驚くべきはその体積。
なんと太陽の100億個分に相当し、
表面を一周するのにかかる時間は
光の速さであっても約9時間必要な計算になります。
太陽系のうち、太陽から二番目に遠く離れた
天王星までの距離をも超え(約28.7億km)、
さらには土星が太陽の周りを公転する軌道すらも丸々覆ってしまう。
そんな星が、遥か宇宙には存在する。
身震いするほど壮大で、
非現実的な、現実のお話。
銀河の大きさ
しかし、以上のことは
人類が現時点で観測できた
ごく一部の範囲のもの。
きっとこれらを軽く上回るような天体は
見えないところにいくつも存在するのでしょう。
一つ忘れてはならないのは、
そうした未知なる超巨大な天体すらも、
数多あるうちのたった一つの銀河に浮かぶ
小さな一粒にすぎないということ。
たとえば、太陽系を端の方に抱える
天の川銀河は、太陽のような恒星が
2000億個ほども集まって構成されています。
そしてそんな天の川銀河ですらも
ただの塵ほどに霞ませる巨大な銀河が、
宇宙には存在するのです。
あまりのスケールの大きさに、
目眩がしそう・・・
想像を絶する、
桁外れの巨大な銀河の数々については
また別のお話で。
さて、これほどたくさんの星が存在すれば
気になるのは、地球のように生物を育む星が
他にもあるかということ。
星にもいつかは寿命がくる。
遠い未来、人類が地球に住めなくなれば、
他の星に移動することだって
生存するに重要な選択肢なのです。
『NASAが発見した!限りなく地球に似た惑星5選』については
こちらの記事でご紹介していますので、
気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね!