神をも貫く最強の矛!幻の神槍5選!

時に、最高位の神々すらも屈服させる
あらゆる姿形の矛。

その特異なる性能は様々。

攻撃性を極めた恐ろしい武器。

あるいは神聖なる聖槍。

人を呪うこともあれば、
人の生きる場所をもたらすこともある。

長い柄の先に輝く、鋭く尖った穂先は
一体誰に向けられるか。

こんにちは。えむちゃんです。

今回は、神をも貫く幻の槍5選をご紹介します。

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ゲイ・ボルグ / ケルト神話

ケルト神話の英雄クー・フーリンの振るうは
水際に迸るゲイ・ボルグの槍

銛(もり)のような形をし、
投げれば30の鏃(やじり)に分かれ、
その速さは稲妻のごとく、全ての敵を貫く。

刺せば30の棘となり
あらゆる防具も意味を成さず
全身を突き破る。

自力で引き抜くことはできず
やがては毒が体を蝕む。

太陽神の父・ルーと
人間の王族の母・デヒティネの間に生まれた
半神半人のうら若き英雄クー・フーリンは、
大変美しい姿をしていました。

髪には100の琥珀のビーズ、
胸には100の黄金のブローチ
目には宝玉を7つ宿した美青年。

しかし、戦いの場では一転、
怪物のような恐ろしい姿へと変貌します。

体は膨らみ、髪は逆立ち、
片目は頭部に、もう一方は頬へとめり込んで
皮膚の下では体が捻れ回転する。

このおぞましさを払拭せんと
普段は華やかな成りをしているのです。

彼と戦場で見えれば、
超人的な力の前に何人たりとも敵いません。

その上、
最強の槍ゲイ・ボルグを振るいだしたら
どんな強敵もなすすべなく地に倒れるのです。

ゲイ・ボルグが創られたのは
遥か昔のこと。

その昔、紅海に住む二頭の海獣
コインヘンとクリードが
激しい戦いを繰り広げ、

勝負に敗れたクリードの頭骨が
海岸へと流れ着きました。

それを見つけた名高き戦士
ボルグ・マックベイン
骨を加工し、一本の槍を作ります。

「ボルグの槍」、
ゲイ・ボルグと名付けられたその槍は
人々の元を転々とし、
やがて手にしたクー・フーリンが
アイルランドの地に持ち込んだのでした。

あらゆる武器を使いこなす彼が
満を持してその槍を持ち出すのは
手強い敵と戦う重大な局面。

それほどにクー・フーリンは
ゲイ・ボルグの強さに
信頼を置いていました。

しかし、英雄の最期は悲しいかな、
負傷しながら出陣した戦いで
敵に奪われた己が最強の槍ゲイボルグによって
貫かれてしまうのです。

死に際にもクー・フーリンは
崇高なる誉れを失わず、
傷口からこぼれ出た臓器を洗って体に戻し
自らを柱にくくりつけ、
死してなお、倒れることなく立ち続けました。

聖槍 “ロンギヌスの槍” / キリスト教

イエス・キリストの身体に突き刺すは
聖槍・ロンギヌスの槍

ゴルゴタの丘にて十字架に磔にされた
イエスの死を確認するため、

一説にはローマ兵・ロンギヌスが
イエスの脇腹を刺したとされる金属製の槍です。

イエスの血がついたその槍は聖遺物とされ、
聖槍、あるいは“ロンギヌスの槍
と呼ばれるようになりました。

新約聖書における福音書には
ローマ兵・ロンギヌスについての記載は無く、

その名は外典の一つ
ピラト行伝』に登場します。

それによると、彼は白内障で
目が不自由でした。

しかし、イエスを槍で刺した際、
その血を目に浴びたことで視力は回復。

これをきっかけに
後に洗礼を受けたロンギヌスは
聖者の一人となりました。

イエスの処刑以降、
槍は保管先を転々としたのち
ローマのサン・ピエトロ大聖堂に置かれたとされますが、
公開はされていません。

ヨーロッパ各地では
槍を手に入れたとする主張が飛び交い、
時代を超え、とある噂も伝えられています。

聖槍を手に入れた者には
世界を征服する力が与えられ、
失った者には破滅が訪れる

歴史に名を残した人物の影には
槍の存在が囁かれてきました。

4世紀初頭、分裂する帝国をまとめ上げ、
歴史上初めてキリスト教を公認した
ローマ皇帝・コンスタンティヌス1世や、

8世紀、53回もの遠征により、
西ヨーロッパの大半を勢力下に納めた
西ローマ帝国皇帝・カール大帝

異教徒として13年間投獄されてなお
聖槍を手に、アルメニアの国を
キリスト教国家へと改宗させたグレゴリウス

19世紀には、かのナポレオン1世
聖なる槍の力を欲し、

20世紀にはアドルフ・ヒトラー
必死で捜索、槍の魔力に魅せられ
野望の道が開かれたとする俗説も広まります。

いずれもローマのものとは異なり
本物でない可能性が高いとされていますが、

紀元一世紀より数千年に渡り
権力者たちを魅了し続ける
あやしい魅力を持つ槍です。

グングニル / 北欧神話

北欧神話の最高神オーディンが放つは
魔法の神器グングニルの槍

その穂先には魔力を秘めた
ルーン文字が刻まれ、
放てば必ず敵を仕留めて
独りでに手元に戻ってくる。

グングニルが作られたのには
天界でのある事件がきっかけとなります。

北欧神話のトリックスター
いたずら好きの悪神ロキが、ある時
雷神トールの妻である女神シヴの髪を
切り落としてしまうのです。

美しいブロンドの髪は、
彼女の自慢でした。

可哀想なシヴのため、雇われたのは
ドヴェルグという小人の鍛治職人たち。

彼らによって作り出された黄金のかつらは
被れば見る間に本物の髪となり
元の通り生え揃うという優れたものでした。

その際、小人たちは併せて
二つの神器を作り、神々に献上しました。

小さく畳める魔法の船スキーズブラズニル

そして、魔法の槍グングニル

その槍は最高神が持つに相応しい
素晴らしい作りをしており、

最高神オーディンが槍の穂先を敵に向ける時、
神々の軍勢に必ず勝利をもたらしたとされています。

このほか、小人族の作り出した
北欧神話の神器の数々については、
こちらの記事より、是非チェックしみてくださいね。

バイデント / ギリシャ神話

ギリシャ神話の冥王ハデスが携えるは
二又の槍・バイデント

原初の王に次いで全宇宙を統べた神々の王
クロノスの息子にして、
最高神ゼウスと海の神ポセイドンを弟に持つ
有力な神ハデスは、
二つの強力な神器を有していました。

一つは、被ると姿が見えなくなる、隠れ兜

かつて、最高神ゼウス率いる
オリュンポスの神々が
クロノス率いるティタン神族と戦った際には、
ハデスは兜で身を隠して敵軍の武器を奪い、
戦いに大きく貢献したこともありました。

そしてもう一つの神器が、
二叉の槍・バイデントです。

象徴的な武器であるバイデントは
ハデスを描いた絵画などによく見られます。

最高位の神々をも傷つけることを可能とする
強い威力を持ち、人間などは簡単に
真っ二つにしてしまえるとされます。

ちなみに、ハデスの二又槍バイデントに対し、
ポセイドンの持つ三叉の槍はトライデントと言います。

ラテン語を語源とし、その意味は
2本あるいは3本の歯を表します。

トライデントの詳細については
最強の神器7選の記事にてご紹介していますので
概要欄よりご覧ください。

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天沼矛 / 日本神話

日本神話に伝わる夫婦の神
イザナギ・イザナミの賜るは、
国生みの矛、天沼矛(あめのぬぼこ)。

現存する日本最古の書物、古事記には
このように記されています。

人間の世界を作るため
イザナギとイザナミの二柱は
ある日、天の神々に遣わされ、命を受けます。

浮かび漂う国土を整えて、つくり固めよ。

そうして、天の神々より
天沼矛を授かりました。

二柱はこれに従い、人間の世界を作るため
まずは天と地との間に浮かぶ
天浮橋に立ち、原初の海に天沼矛を下ろします。

矛で掻きまぜると、どろどろとした海水は
コオロコオロと音を立てました。

引き上げた矛の穂先からは
塩が滴り、積み重なって
やがては島となりました。

こうして出来た最初の国土の名は、
オノゴロ島。

二柱はその島に降り立ち
お互いを称え合い、結婚し、
その後は大八洲(おおやしま)の島々、
あるいは日本の島々と
森羅万象の神々を生んだとされています。

なお、一説には天沼矛は
別名を、天の逆鉾とされています。

天の逆鉾は、日本三奇に数えられる謎多き鉾。

日本神話にゆかりのある
天孫降臨の地、宮城県高千穂峰の山頂に
高々と突き刺さったものが有名ですが、
その実、行方は不明確です。

天の逆鉾の詳細については
日本に眠る実在の特級呪具6選の記事でご紹介しています。

気になる方は、概要欄より
ぜひチェックしてみてくださいね!

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